愛があれば障害なんて…のその後までを描く
総合評価
★★★★☆
監督 ： 犬童一心
出演 ： 妻夫木聡, 池脇千鶴, 新井浩文,上野樹里,江口のりこ
ジャンル ： ドラマ, ロマンス
2003年公開
この映画をおすすめな人
- 愛について考えたい人
- 妻夫木聡、池脇千鶴の若いころが見たい人
- 障害者に関する作品にふれたい人
あらすじ
普通の大学生と脚が不自由でありながら不思議な魅力の少女が物語るピュアで切ないラブストーリー。
麻雀屋でバイトする大学生の恒夫(妻夫木聡)。最近、近所に乳母車を押すお婆さんが出没すると話題になっていた。
ある日、恒夫が麻雀屋のマスターに頼まれ、犬の散歩をしていると、坂道を走ってくる乳母車に遭遇する。
乳母車を止め、中を覗くと包丁を振り回す少女(池脇千鶴)が乗っていた。
そして彼女は脚が不自由で全く歩く事が出来なかった。
この出会いをきっかけに二人は近づき、恒夫は不思議な魅力の彼女に惹かれていく…
（C）2003「ジョゼと虎と魚たち」フィルムパートナーズ
良い点
- 現在活躍中の俳優陣の若い頃が見られる
- 愛、幸せ、生きることについてかんがえさせられる
- 原作やアニメとの比較が楽しめる
悪い点
- ハッピーエンドではない
- みる人の状況(障害等)によってはツラくなるかも
感想
これは小さな小さな、だけど特別な恋の物語。
大学生の恒夫(妻夫木聡)と家からほとんど出ることのない足が悪く歩けない自称ジョゼ(池脇千鶴)とのかけはなれた二人の恋のお話し。
恒夫は身体障害者に対する同情や緊張感を恋心と混同してしまったのだろうか？
いわゆる吊り橋効果のようなもので。
恒夫といると初めての経験だらけのジョゼ。
そんな彼女に対して新鮮さを感じて愛しく思う恒夫。
ジョゼもやがて恒夫に対して特別な感情を抱き始める。
やがて、どんどん自分に依存していくジョゼが重くなる恒夫。
結婚まで考えたはずなのに決意が揺らぐ。
それを敏感に感じとるジョゼ。
これは健常者間の恋愛でも同じことはある。
確かにある。
しかしその男女の間に横たわる
「それぞれの事情」
が違いすぎるのだ。
若い頃にほとんどの男女が経験する
「蜜月期」
その味は健常者との恋愛では味わえないくらいに切なく甘かったのだろうか。
ここからはネタバレです！！
↓↓↓
新鮮な気持ちが溢れる
「蜜月期」
が終わった時に男の愛は冷めてしまった…
結果的に別れてしまった二人だけど出会ったことにより大きな変化のあった二人。
恒夫の働きかけでバリアフリーになってこれまでとはまるで違う快適な家での暮らしを手に入れたジョゼ。
慎ましさは同じだけどオンボロ長屋は、こざっぱりと整えられている。
それはジョゼの心の中のように思えた。
そして、これまで誰も変えることのできなかったジョゼの生活をこんな風に大きく変えることができたのは恒夫だけだったのだ。
だからきっと、恒夫との思い出を胸に前を向いて生きていくのだ。
ジョゼは。
個人的な感想としては
人生どんなことであろうとも
「何もないよりは何だってあった方がいい。たとえ傷ついても豊かな人生」
だと思っているので
この経験は二人にとって痛みは伴うけれども何も無いよりはるかによかった。
と思ってしまいました。
若い二人のこれからに幸あれ！
と願わずにいられない結末でした。
総合評価
総合評価
★★★★☆
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不幸な女性を演じる池脇千鶴が素晴らしい。
主演の綾野剛、まだ若い菅田将暉など豪華俳優陣。
個人的には元、男闘呼組の高橋和也の狂った演技がよかったです！！
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妻夫木くんの魅力。
そしてハッピーエンドではないけれど、どうしようもなく心に突き刺さる作品です。
ジョゼと虎と魚たちのアニメ作品もできました！
現代らしくアレンジした作品
ジョゼと虎と魚たちの原作
原作は田辺聖子
大阪を舞台にした作品が多い
